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コース 文化・歴史コース 講座No. OB59
講座名

宮本常一『日本民衆史』を読む

- 開拓の歴史 -
受講対象者 特に制限はありません。

エリア 大阪 会 場 ヒルトンプラザウエストオフィスタワー14階
講座回数 6 回 日 程 2017-10-10(火) ~ 2017-12-19(火)
10:45 ~ 12:15
アカデミック
ポイント
6.0 受講料
(税込)
会員:7,380円
一般:11,100円
REC会員になるには別途
年会費3,080円が必要です
 
定 員 50 名 募集状況 募集終了

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WEBでの募集は終了となりました。お申し込み・キャンセル待ちについてのお問い合わせはお電話にてお願い致します。(京都:075-645-7892、滋賀:077-543-7848、東京:03-3201-2832受付時間:月~土 10:00~16:00)

講座概要  『日本民衆史』は、①「開拓の歴史」、②「山に生きる人びと」、③「海に生きる人びと」、④「村のなりたち」、⑤「町のなりたち」、⑥「生業の歴史」、⑦「甘藷の歴史」へと続きます。晩年の講義録である『日本文化の形成』の土台になった著作で、今回とりあげる「開拓の歴史」の初版は昭和38(1963)年6月でした。その冒頭に「人間の歩いてきた道は遠くはるかであった。そして生きるということのために、ほんの少数の人をのぞいた多くの人たちは多くの労苦をなめてきた。(中略)人はなおその苦しみに耐えて生きつごうとした」と述べています。日本列島に生きた民衆の暮らしを丹念に掘り下げていったことが、後に『日本文化の形成』につながったのだと思います。日本人の生活と文化の形成過程をたどっていく上で、また現代人の生活を静かに見つめてみるためにも興味がつきない著作です。
講座日程 (1) 10月10日(火) 
「名田と垣内」「太閤検地の意義」
鎌倉時代以降開発が進んでいった名田の形成過程を追う。荘園の中に関東武士による武力支配が持ち込まれることで開拓が進み、農村の中に武家的な父家長の権力の強い同族結合が生まれていったことなどの問題が中心になる。
(2) 10月24日(火) 
「戦争から開拓へ」「開拓郷士と草分け百姓」
中世を経て近世に至るまでの開拓の歴史を概観する。戦国時代を経て戦いに敗れた武士たちが帰農して耕地の開拓を進めたこと、さらに近世の新田開発には幕府、藩、商人、農民党による開発がすすめられ、耕地の拡大と人口の増加がみられたことに言及する。
(3) 11月7日(火) 
「小農経営の成立」
国の力によって整備された条里田や大資本を投下して開発された耕地のほかに、小集団や個人の力で開いた耕地の集積があった。このような耕地の規模は小さく、犂を用いた耕作がむずかしいところが少なくなかった。しかしこのような開拓が可能であったことが、日本における小農経等を成り立たせた大きな要因になっていた。
(4) 11月21日(火)
「牧から畑へ」「焼畑の変遷」
このテーマは『日本文化の形成』の中で取り上げた。とくに東日本の原野が牧場として活用され、さらに畑として開発されてきたのであるが、この問題を「垣内」「出」といった地名を手掛かりにして、宮城県を含む東北地方、能登半島、京都木津川流域、近江地方などにおける開拓と動物との関係を探っていく。
(5) 12月5日(火)
「老人と開拓」「次三男と貧民」
狭い谷に田が段々になって奥まで続いている景観をよく見かける。このような農地は農家の余った労力で開いたものが多く、とくに西日本においては世帯主が早くに家督を譲り、開墾に従事した結果であった。また開墾を進めるために長男や次男を分家させる末子相続も広く行われていた。
(6) 12月19日(火) 
「新作物と開拓」「明治以降の開拓」
近世に入って導入された作物にワタ、タバコ、サツマイモ、ナタネ、アイなどがある。大阪平野のワタの栽培の広がり、河内平野の水田から綿作への切り替え、サツマイモやナタネ栽培の普及、明治時代に入って盛んになる養蚕や北海道開拓についても言及し、今日の日本の景観がいかにして成立していったかをたどる。
テキスト
持ち物
備考

講 師

講師画像 須藤 護

スドウ マモル

龍谷大学名誉教授

- 講師紹介 -

現在のテーマは日本の近代を支えた民衆の暮らしを聞き書き等によって記録していくこと。滋賀県、奈良県、和歌山県など、近県を中心に小旅行を続けている。主な著書は『木の文化の形成―日本の山野利用と木器の文化』『ふるさと山古志に生きる』『雲南省ハニ族の生活誌』など。